親子でスマホ・ゲームお約束メーカー
アンケート
2023年12月27日

2023年度最新版!全国小学生2800人に聞いた!小学生のアンケート結果から見えてくる、子どもたちのゲーム・スマホの問題とは?

スマホやゲームの約束は決めたのだけど、あの子、ほんとにわかってるのかしら?

小学生の生の声を聞いてみたゾイ!

もくじ

ガンホー・オンライン・エンターテイメントでは全国の小学校に向け、安心安全にゲーム・スマホを利用してもらうためのオンライン出前講座を実施しています。この講座後、小学生の皆さんにゲーム・スマホの利用状況や意識について、アンケートを行っています。
今回はその結果から、保護者の方も気になる「ネット上で知り合った人と実際に会うこと」や「SNSのやりとり」についての子どもたちの回答を紹介します。小学生のゲーム・スマホの実態を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
※当記事のアンケートは、2023年5月~9月の間、ガンホー・オンライン・エンターテイメントがオンライン出前講座を受講した全国の小学生に実施したものです(回答数2807人)

 「ネット上で知り合った人と実際に会う」ことをどう思う?

保護者にとって気がかりな「子どもがネット上で知り合った人と実際に会う」ことについて、小学生自身はどのような意識を持っているのでしょうか。

ネット上の友達に会うのは危険だと分かってはいるけど……?

子どもたちに「ネット上の友達と本当に会う」ことについてどう思うか、「とても安全~とても危険」までの、5段階に分けて質問してみました。
結果は「とても危険」と回答した人がほとんどでした。意識が高いようで一安心ですね!……とは、簡単に思わない方がいいかもしれません。

ネット上で知り合った人と実際に会うことをどう思う?

少数ながら、実際に会っている小学生もいる

というのも、別の設問では「インターネットで友達になった人と実際に会ったか」を尋ねているのですが、結果を見ると少数ですが、ネット上で友達になった人とリアルで会った子どもがいることが分かります。周りにこういった子どもがいれば、影響を受けることも予想できますね。

インターネットで友達になった人と実際に会った事はありますか?

また、アンケートで「ネット上の友達と会うのは安全か危険か」と尋ねられれば「危険だ」と回答できるものの、いざ実際に長時間ゲームでプレイしてきた仲間たちと「会って一緒に遊ぼう!」と盛り上がったら、会いたい気持ちが優先されてしまうケースも想像できます。

ポイントは「親に黙って会いにいかない」

上記の「ネット上の友達と実際に会ったか」という質問について、「どのように会ったのか」という質問はしていません。保護者同伴で会いに行ったなど、子どもが親にネット上の友達と会うことについてきちんと話をし、親も、子どもの気持ちを汲み、かつ安全を配慮した上で会っているケースもあるかと思います。
一方で、避けないといけないのは子どもが「ネット上の知り合いに会いたいと言ったら、親はどうせダメと言うに違いない。それならば、黙って会いに行こう」となるケースです。
一般社団法人スクールポリス佐々木雄希さんは、ネット上の友達から会いたいと言われたら、親も一緒でいいか尋ねてみようというアイディアをお話いただきました。
お子さんがゲームを通じてトラブルに巻き込まれないためにも、ぜひ参考にしてください。
佐々木雄希さんインタビュー記事はこちら

仲間内の投稿なら、何を投稿してもOK?

「知らない人と会う」と並んで、保護者の気がかりである「子ども間のSNSトラブル」についても、子どもたちの意識を聞いてみました。

「仲間内の投稿でも危険」と回答している子どもは多いが……

子どもたちに、「写真や動画を見れる人を決めて(クラスや習い事、塾のグループだけを対象にするなど)インターネットに公開することをどう感じますか?」と聞いたところ、こちらも「とても危険」と回答した人が一番多くなりました。
ですが、先ほどの「ネット上の友達と本当に会う」に比べ、「安全」「すこし安全」という回答が大幅に増えています。

写真や動画を見れる人限定で公開する事をどう思う?

しかし、「写真や動画を見れる人を決めてインターネットに公開すること」は、その「内容」によっては、まったく安全とは言えない、とんでもないことにもなりかねません。

大炎上した未成年の迷惑行為動画は、最初から全体公開されたものだったのか?

未成年の学生が、公共の場所や飲食店で迷惑行為をする姿を自ら撮影しSNSに投稿したところ、拡散されて大炎上してしまった事件は枚挙に暇がありません。
しかし、そういった迷惑行為を投稿した未成年の学生たちは、誰もが最初から全世界に自分の迷惑行為を見てくれといわんばかりに投稿していたのでしょうか。
深く考えずネット全体に対し投稿した人もいたでしょうが、当人たちにも「これは保護者、学校、世間一般に知られたらとんでもないことになる」という自覚はあり、「写真や動画を見れる人を決めてインターネットに公開すること」を選んだケースもあったのかもしれません。
最初は「仲間内だけ」で共有していた悪ふざけだったのに、仲間の一人がネット全体に晒し、広く世に知れ渡ってしまった、というケースも考えられます。

迷惑行為以外にも、子どもたちのSNSトラブルは日々勃発

「さすがに飲食店や公共の場所で迷惑行為なんてしない」という子どもがほとんどでししょう。ですが、「仲間内のSNSで、ついクラスメイトの悪口を書いたところ、スクショが拡散され本人にバレてしまい大事に!」というケースになると、身近に感じる人は増えそうです。
炎上を研究している山口真一さんも「鍵アカウント(非公開のSNSアカウント)だから、Instagramストーリーズ(24時間限定公開)だから、どんなに問題のある、きわどい投稿をしても大丈夫!なんてことは全くない」と保護者が子どもにきちんと伝える重要性をお話しています。
子どもはつい友達や仲間を信じてしまいがちですが、刺激的で過激な内容であるほど、知った側もつい誰かに言いたくなるものです。ネット上に「完全な秘密」は存在しないことを、子どもに伝えておきたいですね。
炎上を防ぐために、事前に親が炎上の仕組みを知ることも大切です。こちらの記事もぜひご参考ください。
山口真一さんインタビュー記事はこちら

意識は高いものの、実態とはギャップがあるかもしれない

アンケート結果をみると「ネット上の友達と実際に会うこと」「仲間内を対象にしたSNS投稿」について、小学生でも「その危険性」について聞かれれば「危険」とほとんどが回答はできています。
一方で、実際に子ども自身が当事者になったときに、確実に危険を正しく回避できるかといえば、難しいところもあるかもしれません。
保護者としては、「危険だからダメ」で終わらせず、「なぜそれが危険なのか」について、一度でなく、何度も子どもに伝えておきたいところですね。

子どものゲーム上のコミュニケーションで、保護者が注意したいこと

今のゲームはチーム戦が多く、「ゲームをしながらのやりとり」も多いですが、ゲーム上で子どもたちはどのような方法でやりとりをしているのか質問しました。

アンケートからみる小学生のゲームにおけるコミュニケーションの実態

まず、オンライン対戦すると回答した約半数弱の小学生がゲーム中に仲間と連絡を取り合っています。

対戦中に仲間と連絡をとっていますか?

また、連絡方法ですが、3/4強がボイスチャットを利用しています。 ※テキストチャットはSNSや掲示板のように入力した文字でやりとり、ボイスチャットはヘッドセットなどをつけて通話でやりとりをします。

仲間や対戦相手とよく使う連絡方法を教えてください

また、ボイスチャットで使っているツールで一番多かったのは、それぞれのゲームが用意しているボイスチャットを利用しているケースでした。Discord(ディスコード)はゲームプレイヤーの間でよく使われる通話サービスです。

対戦中に使うボイスチャットを教えてください

上のアンケート結果から、保護者が意識したいこと

まず、保護者としては、子どもの使っているゲームではどのような連絡方法が使われているのか把握しましょう。例えば、テキストチャットなのか、ボイスチャットなのか。また、連絡方法はゲーム内の機能なのか、Discordなど外部サービスを使うのかを確認してみてください。
そもそもボイスチャットの場合、保護者で調べなくても子どものやりとりする声が聞こえてくるので「ボイスチャットを利用してゲームをしている」とわかります。しかし、テキストチャットだと、「親が知らないまま、子どもが知らない人と連絡をとりあっていた」という事態もありうるので注意が必要です。
万が一、トラブルがあったときに相手を通報できる仕組みを備えているゲームも多いので、事前に親子で確認しておきたいところです。
そして、知らない人とは一切やりとりをしていけないのか、あるいはやり取り自体は許可しても、本名など「教えてはいけないこと」を決めるのかなどを、お子さんの年齢や、ゲームの内容、どこまでお子さん自身が使いこなせるかなども考えたうえで、親子で約束を作っていきたいですね。

POINTまとめ
  • 「親に隠れてネット上の友達と会う」は何としてでも防ぐ
  • 「友達間だけの投稿なら安全」と勘違いしている子どももいる
  • 子どもの使っているゲームの「コミュニケーション手段」を知っておく

POINTを意識して約束を作ってみる

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石徹白 未亜インタビュアー/ライター
石徹白 未亜
いとしろ みあ。ライター。ネット依存だった経験を持ち、そこからどう折り合いをつけていったかを書籍『節ネット、はじめました』(CCCメディアハウス)として出版。ネット依存に関する講演を全国で行うほか、YouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』、Twitter『デジタルデトックスbot』でデジタルデトックスの今日から始められるアイディアについても発信中。ホームページ いとしろ堂
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