ガンホーではゲーム利用について、全国の小学校、教育関係者に向けた出前授業を行っているゾイ!
娘さんが小学校で出前授業を受けたお父さんに、娘さんにどんな変化があったか聞いてみたわ!
- もくじ
- 相山 敏明さんプロフィール
- WEBコンテンツ制作、アプリ・サービス企画制作等に従事。小学五年生の娘をもつ父。 プライベートワークでは家族とのコミュニケーションをはかるアナログゲーム企画なども行い、「かおビンゴ」でANA WonderFLYにて受賞
今回はガンホーで行っている小学生向け出前授業を受講した子どもの保護者である相山 敏明さんに、受講後のお子さんにゲームとの付き合い方の変化があったのか、保護者目線で出前授業の効果についてお話しを伺いました。ちなみに相山さんは、お約束メイカーの制作者でもあります。
小学生でスマホデビューは当然?今の子どものリアルスマホ事情
子どものスマホ、ゲーム利用といってもその実態は千差万別です。相山さんの小学5年生の娘さんは、どうスマホ、ゲームと付き合っているのでしょうか。
ゲーマーはすべて「通信対戦がしたい」とは限らない?
――娘さんは今、どんなゲームを、どれだけされているのでしょうか?
相山:親戚や友達の男の子たちのゲームのハマり方よりはおとなしい印象です。娘がしているゲームはスマホゲームで「マリオカートツアー」などですね。通信対戦やチーム戦はせず、一人で楽しんでいます。
また、娘はゲーム課金もしていません。学校で「課金をすると大変なことになる」「絶対に課金ボタンを押してはいけない!」と学んだようで、怖いようです。娘は今、小学5年生なので「怖いぞ!」と脅かすことが通用しているところもありますが、こういう感覚は徐々に薄れていくのだろうとも思います。
「学童卒業、塾デビュー」がスマホデビューのタイミング
――娘さんはご自身のスマホを持っているのですか?
相山:はい。うちの地域だと学童保育が3年生で終わり、4年生から塾に通うケースが多く、親子で連絡を取りやすいようにと、そのあたりからスマホデビューをしていく家庭が増えますね。うちも娘に小学4年の秋に、自分用のスマホを持たせました。
――スマホやゲームの約束作りは「新たにスマホやゲーム機を持たせるとき」が効果的ですが、相山さんもそのタイミングで約束は決められましたか?
相山:はい。お約束メイカーを活用して約束を作りました。うちにはプリンターがないため、お約束メイカーで作成した約束の画面を、スクリーンショットにして保存して待ち受けにしたり、重要なものは紙に書いたりしました。スクリーンショットや紙に書いた約束を見せて「お約束したでしょ?」と、水戸黄門の「印籠」みたいに活用しています。
スマホの約束の根本にあることとは?
親にしてみれば子どものスマホ、ゲーム利用は不安なことだらけ。不安なことを一つ一つ潰していくことも大切ですが、相山さんの場合「これは絶対ダメ‼」というひとつの強い「NG」があったようです。
スマホ利用において何が何でも避けたかったこと
――娘さんのスマホ利用において、どのような約束を作られたのでしょうか。
相山:まず、僕はどうしてもスマホ利用で嫌なことがあって。親戚や友達などみんなで集まっているのに、スマホやゲーム機を出してずっと遊んでいる子どもっているじゃないですか。せっかくおばあちゃんの家に遊びに来ているのにスマホやゲームをやめない。あと、ご飯の時にもやめないとか。そういうことが本当にすごく嫌で、自分の子どもにはそうなって欲しくないというのがまずあったんです。
――大人でも人といるのに、スマホに気を取られている人はたくさんいますが、気持ちのいいものではないですよね。
相山:はい。「スマホやゲームによって、リアルのコミュニケーションを遠ざけて欲しくない」というのが、子どもにスマホやゲーム機を持たせる際に、僕の中心にあるテーマだったんです。
――そのために、どのような点に気を付けられていますか?
相山:お約束メイカーでも「みんなが集まっている時にスマホをしない」という約束を作りました。また、娘には「おばあちゃんの家にいるのにスマホ絶対いじるなよ」とか「ごはんの時にスマホは出さないで」などは口を酸っぱくして言うようにしています。
ガンホーの出前授業で子どもに生まれた変化とは?
ガンホーでは、オンラインで全国の小学校に安全、安心にゲームを楽しんでもらうための「出前授業」を行っています。相山さんの娘さんも出前授業を受けたそうですが、授業により娘さんにどのような変化が生まれたのか、相山さんに、お父さんとしての目線で伺いました。
ゲームをいつ終わりにするか宣言するようになった
――ガンホーの出前授業を受けたことで、娘さんのゲーム利用にどのような変化がありましたか?
相山:「今日はゲームをいつまでやるか(いつになったら終わらせるか)」を事前に宣言したり、親側に許可を求めるようになりましたね。
例えば「この面が終わったらゲームをやめる」とか「(手持ちのキャラクターが)ゲームオーバーになるまで(ゲームを)やっていい?」といった感じです。
「いつまでゲームやっているの!」で親が怒ることがなくなる
――「今日はゲームをいつまでやるか」をお子さんが宣言することで、どんなメリットがありましたか?
相山:親子双方ストレスが減ったと思いますね。例えば、親が子どもに「宿題や家の手伝いをしなさい」と言っているのに、子どもがゲームにいつまでも夢中になっていて、ゲームをやめる気配が見えないと、親はイライラしてしまいますよね。
――よく見る風景ではありますね。
相山:はい。ただ、この時、子どもは子どもなりに「このゲームが終わったら、パパやママに言われた宿題や手伝いをやらなくては」という気持ちはあるようなんです。でも、それを子ども自身がうまく表現できないようなんですね。
ですので、子どもが親に、事前にゲームをいつまでやるか伝えられれば親も「いつまでやっているの!」と怒ることはなくなりますよね。
子どもはまだまだ子供 ~大人の当たり前を求めない~
出前授業を通じ、ゲームとの付き合い方に変化が見られた相山さんの娘さんは、とてもしっかりしているように見えますが、相山さんいわく「そうではない」ようで……?
「大人なら当たり前にできること」が、まだまだ子どもには難しい?
――大人でも、ゲームやネットをついダラダラ続けてしまう人が多い中、ゲームをいつまでやるか宣言できる娘さんはとてもしっかりされていますね。
相山:できることは増えてきましたが、まだまだ子どもなんですよね。タイムコントロールも、自分のコントロールもできないことが多いです。
親側が「相手はまだ子どもだ」という意識を忘れないでいたいですよね。例えば、スマホ、ゲームをやめない子どもに「やめて」と注意したのに子どもが返事すらしないと、親からすれば腹立たしい気持ちはよく分かります。
ですが「ずっとゲームをやっているから、そろそろやめないとまずいな」ということ自体、大人なら自然に気づけますが、子どもだとまだ難しいんだろうなと、娘を見ていても思います。
子どもが思わず聞いてしまう親側の会話テクニック
――子どもは大人よりもスマホやゲームに気を取られてしまうのかもしれませんね。
相山:そうですね。だから大人側が、子どもの働きかけで工夫する必要がありますよね。うちの場合「ゆっくり言う」が地味ですが結構効きます。普段のようにガーッと怒られたところで、慣れているのか右から左に抜けていっちゃうんですよね(笑)。
――「大人なら常識的にできる、当たり前のコミュニケーション」を、まだまだ人生経験が浅い子ども相手に求めていないかは、親側が考えたいところですね。
親子のコミュニケーションの工夫は、人から教えてもらう!
――相山さんはお子さんとコミュニケーションを積極的にとり、さまざまな工夫をされていますね。
相山:僕自身、他の親御さんにどうしたらいいか、子育てについていつも相談していますよ。お子さんがもう大学生になっている同級生も多く、トラブルを先輩パパ、ママがどう乗り越えてきたかの話がとても参考になりました。
※相談したいが、話せる身近な人がいない…、と言う人は公的な窓口の利用を活用しましょう。
これから娘も思春期、反抗期を迎え、難しい時期になりますがコミュニケーションを工夫して過ごしていければなと思っています。
- POINTまとめ
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- 「こんなスマホやゲームの利用はしてほしくない!」から約束を作る手も
- 「今日はゲームをいつまでやるか」を子どもに宣言させてみても
- 大人なら当たり前にできることを、子どもに求めていないでしょうか?
- インタビュアー/ライター
石徹白 未亜 - いとしろ みあ。ライター。ネット依存だった経験を持ち、そこからどう折り合いをつけていったかを書籍『節ネット、はじめました』(CCCメディアハウス)として出版。ネット依存に関する講演を全国で行うほか、YouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』、Twitter『デジタルデトックスbot』でデジタルデトックスの今日から始められるアイディアについても発信中。ホームページ いとしろ堂