子どものゲームやスマホ利用について夫婦間でズレがあるケースもあるみたい
パパの思いを聞いてみたゾイ!
- もくじ
- 社員S、社員N プロフィール
- 社員S
家族構成:社員S、妻(専業主婦)、母、息子(小学校5年生、スマホ未所持)
社員Sのゲーム歴:インベーダーゲーム世代。ずっとゲームで遊んできたが、今はたまにする程度。
S家族のゲーム歴:妻はゲームをしない。息子のゲームデビューは3~4歳のころで、今はマインクラフト、フォートナイトなどをプレイ。
社員N
家族構成:妻(共働き)、娘(小学校5年生、スマホ未所持)
社員Nのゲーム歴:小学生のころからゲームをしており、大学時代はラグナロクオンラインなどオンラインゲームにハマる。今はたまにする程度。
N家族のゲーム歴:妻もかつてはゲーム好きだったが今はたまにする程度。娘のゲームデビューは3~4歳のころで、社員Nが遊んでいたドラゴンクエストビルダーズを一緒に遊ぶようになったのがきっかけ。
子どものゲームやスマホ利用について、「パパからも子どもに何か言って欲しい!」と思っているママさんも多いのではないでしょうか?そこで、ゲーム会社で働く父親が、子どものゲーム・スマホの管理をどのようにしているのか聞いてきました。子どものゲーム・スマホの管理を父親にも協力して欲しいと思っているママさんや、どのようにゲーム・スマホの管理にかかわればいいのか悩んでいるパパさんは参考にしてみてください。
夜遅くまでゲームに夢中で朝起きられない時はどうする?
まずは多くの親御さんの悩みの種、「夜遅くまでゲームに夢中で朝起きられない」対策について聞いてみました。
夜更かし対策①決まった時間に寝られなかったら家事を手伝う
――お子さんが夜遅くまでゲームに夢中で朝起きられないことはありますか?
社員N:あります。娘は夜更かしをしてしまい朝の集団登校の時間にも遅れるようになってしまって。21時半にはゲームをやめて寝る準備をしなさいと話はしているんですが、それでも時間を忘れてゲームをすることが度々あって。
Nintendo Switchのペアレンタルコントロール機能、NintendoみまもりSwitch(以下みまもりSwitch)を使って強制的に時間の上限になったら電源が切れるようにするのも考えたんですが、娘の性格的に強制的な方法だと反発されるなど、逆効果になる方が多かったので、自発的な方法で促せないかなって。
――どのような取り組みをされたのでしょうか。
社員N:まず娘と「21時半を過ぎて寝る準備に入らなかった場合は、次の日に皿洗い、お風呂掃除などの家事を手伝う」と約束しました。娘も最初の頃はお手伝いを嫌がってきちっと寝るようになったんですけど、そのうち「お手伝いをすればゲームができる」って方向になっていってしまって……。
夜更かし対策② みまもりSwitchのある機能を活用
社員N:みまもりSwitchには子どもがどれだけゲームをしているか親側で把握できる機能があり、こちらは活用しました。娘にも、「どのくらいゲームしているか、いつゲームしているか、隠れてゲームをしても親である私たちは知っているからね」と伝えました。
それでも娘は夜中のゲームがやめられなくて。発覚後、事前に娘としていた約束に基づき1ヶ月ゲーム禁止にしました。これが本人にとってもかなり痛い経験だったのか、それ以降の夜更かしは解消しています。
ゲームと勉強の両立をどうする?
「ゲームばかりで勉強をしない」でお困りの親御さんも多いのではないでしょうか。こちらについても聞いてみました。
勉強したらゲームOK!にしてみたところ……
――お子さんのゲームと勉強の両立の状況はいかがですか?
社員N:うちは娘に通信教育をさせていて、「1日4ページ進めなさい」と話をしていたのですが、ゲームに夢中でおろそかになってきたんです。なので、「通信教育の今月号を終わらせないとゲームをしちゃいけません」と伝え、逆に「今月号の全ての課題が終わったら、就寝時間までは好きにゲームをしていいよ」としてみたんです。
最初の頃は、娘もゲームしたさに通信教育1ヶ月分を、2~3日で終わらせていたんですが、高学年になると勉強も難しくなってきて。最終的にゲームをやらなければ勉強しなくてもいい、みたいな方向になってしまい今は外で遊んでいますね(笑)。こちらは本人がそれでいいんだったら、いいかなって思っています。
「子どものゲーム利用に特に問題がない」家庭の背景とは?
Sさんのお子さんの状況について聞いたところ、驚きの「トラブルがない」という回答でした。その秘訣を尋ねます。
パパ自身も子ども時代ゲームで怒られなかった
――Sさんは息子さんのゲームやスマホ利用について、何かお悩みの点などはありますか?
社員S:こういうテーマの座談会で申し訳ないのですが、今のところ特に問題がなくて……、というより、私自身が子どもの頃からずっとゲームをしてきて、それで親から一切怒られたことがなくて。なので、子どもがゲームをしていても、特に問題視してないっていう方が正しいですね。それが問題なのかもしれないですけど。妻も息子の自由にやらせていますね。
――確かに、「親と子」そして「母親と父親」の間の「ゲーム観」にズレがあれば、ゲーム利用に関する問題が発生しますが、Sさんのお家の場合、現時点でそのズレがないから、そもそも問題ではない、のでしょうね。
ゲーム夜更かし問題も、朝型なので問題なし
――先ほどNさんから夜更かし問題についてお話がありましたが、Sさんはいかがですか?
社員S:息子自身、夜が強くないみたいですぐ眠くなっちゃうんです。私自身もそうなので、似たのかもしれません。
「問題がない」Sさん一家の背景
――ゲームと勉強の両立についてはいかがでしょうか。
社員S:今のところ息子の成績は平均ぐらいで、また私自身も子どものころは本当にゲーム中心で、勉強の方が少なかったんじゃないかぐらいだったんで、「まあこんなもんだよね」みたいな。
――先ほどから「ノートラブル」と、かなりレアな感じですね。
社員S:うちは私が息子の面倒を見ている時間が結構長いのもあって、息子の状況を私自身がよく把握しているから、今この状況が成り立ってる、というのもあるのかもしれません。
――コミュニケーションや日々の時間の積み重ねの上の「ノートラブル」だったんですね。
子どもにゲームをさせていてよかったこともある
子育てにおいて、夫婦でどう役割を分担しているのか、またパパならではのできることについても聞いてみました。
ゲームを一緒にすることで、悪い雰囲気に「染まらない」ようにする
――お子さんにゲームをさせていて「よかった」、というエピソードはありますか?
社員N:図工の成績は伸びましたね。ドラゴンクエストビルダーズやマインクラフトのような、ユーザーが作る系のゲームの影響は大きいと思います。こういったゲームは家を作るところからスタートすると思いますが、娘も最初のころはただの真四角な、「豆腐建築」と呼ばれる見栄えのしない家しか作れなくて。
ドラゴンクストビルダーズでは 他のユーザーが作った建築物がゲーム内で紹介されるんです。娘も他のユーザーの見事な建築物を見てショックを受けていて。いいと思うものを真似してみたらってアドバイスして、娘自身も真似していくうちに、自分自身で見栄えのいい建築物が作れるようになっていったんです。その後娘は夏休みの課題で、割り箸と画用紙を使って巨大建築を作ったんですが、それが学校でも評判になっていて妻も出来栄えに驚いていました。
――娘さん自身で試行錯誤し成長し、それをゲーム以外の場でも応用できたとても貴重な経験でしたね。
夫婦の役割分担はどうする?
子育てにおいて、夫婦でどう役割を分担しているのか、またパパならではのできることについても聞いてみました。
ゲームを一緒にすることで、悪い雰囲気に「染まらない」ようにする
――夫婦間で、お子さんに対しての役割の分担はあったりしますか?
社員N:基本子どもに対する態度はバランスを取るようにしようと妻と決めています。どちらかが叱った場合は、もう1人がフォローに回ったりとか。ただ、基本9割9分は妻が子どもを叱るので、私の方がフォローに入ることが多いですね。
――父親が率先してゲームで子どものためにどんなことができるでしょうか。
社員S:父親に限らずですが、最初は子どもと一緒にゲームを遊んで、遊び方とかスタンス的なものを教えてあげることは必要なのかなって思います。今のゲームはオンラインで大勢の人と知り合う機会があり、ゲーム上で荒っぽい言動をする人もいますが、そういった雰囲気に子どもが寄っていってしまうのは心配なので、最初一緒にやることでスタンスを教えるというのは必要なのかなとは思います。
――親子でゲーム・スマホの約束を作る事でのメリットを教えてください。
社員S:ゲーム・スマホの使い方について親子で話し合うきっかけがあるのは良いことかと思います。また、親子で約束を決める際、どんなことから決めれば(話せば)よいかわからない方は、『お約束メイカー』を利用することで、子どもと一緒に考えやすくなるし、子どもにも親の気持ちが伝わりやすいと思います。
- POINTまとめ
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- Nintendo みまもりSwitchなど、便利な機能も活用したい
- ゲームのトラブルは親子間や夫婦感の「ゲーム観」の違いから起きる?
- 最初は子どもと一緒にゲームで遊んで、「スタンス」を教えよう
- インタビュアー/ライター
石徹白 未亜 - いとしろ みあ。ライター。ネット依存だった経験を持ち、そこからどう折り合いをつけていったかを書籍『節ネット、はじめました』(CCCメディアハウス)として出版。ネット依存に関する講演を全国で行うほか、YouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』、Twitter『デジタルデトックスbot』でデジタルデトックスの今日から始められるアイディアについても発信中。ホームページ いとしろ堂