ゲーム大好き現役大学生に、ゲームの親子の約束について、どう思っていたか聞いてみたゾイ!
子どもの頃の感覚もまだリアルに持ってる世代の、とても貴重な声ね!楽しみっ!
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- プロフィール
- 実践女子大学 人間社会学部 駒谷ゼミ3年生
小野さん、川畑さん、佐藤さん
実践女子大学公認ラジオ番組「渋谷のJJラジオ」で、駒谷ゼミが中心になって、現役大学生の視点を生かした番組の企画、取材、配信も行っている。
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言った事が響いてない?子ども側の納得感を上手く得るには
勉強をやらずにスマホ・ゲームに熱中している子どもたち。その度に注意するけれど、なかなか改善されなくて困っている親御さんもいるんじゃないでしょうか? 親側の思いや約束について、子どもはどう思っていたのか、また注意はどんなタイミングで言うのが理想だったのか?今回は、スマホ、ゲームに親しんで成長してきた現役大学生に、親から受けたスマホ・ゲームの指導について当時はどう思っていたのかを伺ってきました。子ども側の主張も理解した上で指導をすると、子どもの納得感 が今後違ってくるかもしれませんよ。
スマホ・ゲームデビューはいつ? 一日の利用時間は?
まず、皆さんのスマホ・ゲームデビューはいつだったのか、そして一日の最長利用時間についても伺いました。
ゲームはいつ買ってもらった? 1日にゲームをどのくらいしていた?
――スマホ、ゲーム機のデビューはいつですか?
小野:スマホは中学1年生、ゲーム機は小学校4年生です。私は中学受験をして学校が遠かったので、連絡用にスマホを買ってもらえたのかもしれません。
川畑:スマホは中学1年生、ゲーム機は小学校5年生でした。スマホの前にはキッズケータイを使ってたんですが、中学1年の時にLINEが使えなくて不便だったので、親に買ってもらいました。
佐藤:スマホは高校2年生と遅めです。高校の校則で当初スマホを持つことがダメだったんですが、その後、校則が変わったのでスマホデビューしました。ゲームは、7歳上の兄の影響もあって、幼稚園年長ぐらいから遊んでました。
――人生において、ゲームを一番していたのはいつでしょうか。また、どのくらいしていましたか?
小野:中学2、3年ぐらいです。学校から帰ってきて1~2時間くらいゲームをしていました。
川畑:私は、時間ができた大学生になってからです。多分一日3時間ぐらい、休日とか8時間くらい使っているかもしれません。
佐藤:私も大学生になってからです。新型コロナウイルスの影響でオンライン授業が増えたのもあって、一日3時間くらい、休日なら一日ずっとやっていることもあります。
親との約束、ゲームやめるやめないの言い争い、当時感じていた事と今だから思う事
皆さん親御さんとスマホ・ゲームの約束はあったようですが、どんな約束だったのでしょうか。また、大学生になった皆さんの今の視点で、親が子どものころの自分にこう言ってくれたらもっと響いた、届いたと思う!ということも率直に話してもらいました。
親とのスマホ、ゲームの約束、どんなものがあった?納得していた?
――スマホ、ゲームについて親御さんと子どものころにどんな約束がありましたか?また、それに対して納得していましたか?
小野:高校1年生まではスマホは21時までって約束がありました。友達と21時以降も連絡をすることはあったので、ちょっと嫌でしたね。
川畑:私も高校に上がるまではスマホは20時まででした。ゲームでの約束は「目からゲーム機の距離をちゃんと離すこと」「1時間やったら10分は休憩を入れる」でした。ゲームの約束は納得していましたがスマホの約束はあまり納得してなかったです。「22時に友達から連絡来ると思うから、一瞬だけ!」とか言って使っていたりしていました。
佐藤:うちは何時まで、というのは無かったですね。夜間のゲームはダメだったんですが、もともと夜間 はゲームをほぼしなかったので、そんなに決めなくていいかな、みたいな感じでした。
――親とのスマホ、ゲームの約束において、理不尽だと思ったことはありますか?
小野:私がゲームを21時以降遊んでいると注意を受けるんですが、親自身は遅くまでゲームしていたときですね。
佐藤:兄と私がゲームをしていたとき、私だけ親から「宿題やったの?」みたいに聞かれることがあって、「え、お兄ちゃんは?」って思ったことはありました。
――「不平等では?」というのは、理不尽さを感じてしまうポイントですよね。
川畑:私は親との約束で20時以降LINEができなくて。家の約束で、と言うと友達はわかってくれるんですが、部活動で急に「明日は何時にどこ集合」という連絡に応答できないと、友達に手間をかけてしまって悪いなっていうのはありました。
親がこう言っていたら、当時の自分にはもっと響いたかも?
――スマホやゲームの利用で、親に言われてイラっとした言葉はありますか?
川畑:ゲーム関連で言うと、 親から「そんなのいいから!」みたいに言われるとイラっとしていましたね。頑張って倒したのに、「そんなの」って言われるのはちょっと、みたいなのは結構ありました。
佐藤:私も「ゲームよりもあれをやりなさい」みたいなこと言われると、私がゲームにかけてきた時間がすごいダメなことだったんだ、みたいに思いましたね。
――当時の親とのやりとりについて、「こう言ってくれたらもっと自分に響いたのに」とか、「今の自分なら親にこう言い返す!」みたいなことってありますか?
小野:テスト前にスマホをいじっていたら、親から「勉強は?」みたいに聞かれるんですが、ちょうどやろうとしていたタイミングなんですよね……。自分的には何分休憩して、これからあれをやって、って考えているので「今日はどういう予定で勉強をするの?」と「予定」を聞いてくれたら、私も答えやすかったし、嫌な気持ちにならなかったのかなって。 私自身もそれを伝えられれば良かったのかもしれません。
川畑:ゲームはこの時間までと決められていて、その時間を過ぎるとぐちぐち言われていたんですが、「また後でできるんだから、今はちょっと休憩しよう」って言ってくれるとよかったのかなとは思います。
というのも、ゲーム機を没収される恐怖があったんですよね。実際没収されたこともあるので、ゲーム機を取られたら、もう終わりだ、戻ってこないというのがあって。だから「またできるから今は○○しよう」って言ってくれると安心できたのかも。
あと私も「今のゲームのプレイ状況」を親に言えていたら良かったなと思いますね。「この10分はひたすらボス戦だ」みたいなときもあるので、「今は止められないけどあと10分経ったら終わるから」って具体的に伝えられればよかったかなとは思います。 ですが当時の語彙力では難しくて、「今やってる!」程度しか言えなくて。親にしてみれば「今やってる!」状態がずっと続いてるのでどうなってるんだ?、ってなっちゃっていたのかなと。
小野:ゲームによって違いますよね。私が好きなゲームは川畑さんが話していたような「○分は戦い続けなきゃいけない」というタイプのゲームじゃないので、途中で切れることは大丈夫なんですが、毎日コツコツやっていきたいタイプのゲームだったんです。
「自分のやっているゲームはこういう特徴があって、だからゲームの利用の約束においてここだけは重視して欲しい」と親に伝えられれば良かったのですが、当時の自分には難しかったんですよね。
――「ゲームだから一律にこういう約束」ではなく、
○協力プレイや対戦プレイはあるのか(途中終了は協力プレイをしている友人にも影響が出る)
○ボス戦などはどのくらいの時間がかかるのか
○ログインボーナスがあり毎日ログインし続けたいのか
○時期ごとのイベント
について、説明がまだ難しい子どもに代わって親側からリードして把握しておくと、親子の不毛な争いを防げるかもしれませんね。
スマホやゲーム機を没収された!親子の攻防戦
――スマホやゲーム機を没収されたことはありますか?何がきっかけで、どんな不自由があったでしょうか。
小野:スマホを没収されました。何が原因かっていうのは覚えてなくて、大したことじゃなかったと思うんですが。1~2週間ぐらい没収されましたが、友達との連絡が取れないことや、ゲームでログインボーナスがその間取れなかったのは辛かったですね。
川畑:スマホもゲーム機も没収されました。スマホは約束でゲームをしない時期、と決めていたテスト前の期間中にゲームしちゃったことがきっかけです。
ゲーム機は何で没収されたか忘れちゃったのですが、セーブをしてない状態で没収されて充電がなくなり、結局セーブできないまま戻ってきて、また最初からか……と、悲しかった思い出があります。
佐藤:ゲーム機は何回か没収されました。ゲームで夜間のイベントがあって、どうしてもやりたかったんですが、親にバレて没収されてしまいました。没収されている間、友達にこのゲームで一緒に遊ぼうって言われても、「今はちょっとできなくて」しか言えず、じゃあまた今度ね、みたいになっちゃうのが悲しかったですね。
――没収されたスマホやゲーム機を探しましたか?
小野&川畑:はい。見つけ出して使ってました。 時々隠し場所が変わってたりしたので、多分親にはバレてたでしょうね(笑)
親が介入してくれて安心する事もある
子どもにしてみれば親に介入して欲しくない事も多々あれど、一方で「親が介入した方がいいこと」もあるようです。全員一致したその答えとは……?
ゲームの課金トラブルを防ぐには親の介入が必要
――親側が管理、介入したほうがいいと思うことはありますか?
小野&川畑&佐藤:課金関連です!
――皆さん自身はゲームで課金をしますか?
小野:しません。課金ができるって知ったのが高校生くらいだったというのもあるのかもしれません。
川畑:私もしません。課金したら負けだと思っています。
佐藤:私も、高校生までは全然課金してなかったんです。それこそ「課金したら負け」 の精神でした。
ただ大学生になって、使えるお金に余裕ができるようになって初めて課金したんです。100円ぐらいの、一番低い金額だったんですが、ボタンを押した瞬間に、現金で払ったわけじゃないのに一瞬でお金がなくなった衝撃がすごく大きくて……。これ、多分ハマったらすごいお金がなくなってしまうだろうな、怖いなって。今はGoogle Playの設定で課金額を毎月500円までに設定して、この上限を超えたらアラートが来るよう制限して使っています。
でも、小さいお子さんだとわからないまま課金のボタンを押しちゃうことってあると思うので、「ここは押しちゃいけないボタン」だと事前に親と一緒に画面を見るといいのではと思います。
大学生に聞く、親子のスマホ、ゲームの約束は必要?
――親子でスマホ、ゲームの約束を作ることは必要でしょうか?
小野&川畑&佐藤:必要だと思います。
小野:子どもが全部自由にやるのも違うというか……、子ども自身で制御できないこともたくさんあるだろうし。ただ、一方的に親にきめられると、 子供は反抗したくなっちゃうから、ちゃんとお互いが同意した上で決めるのがいいと思います。
川畑:私はゲーム利用が止まらなくなっちゃうところがあるので、何時間やったら何分休憩しようとか、今ここまでやっているから、これが終わったら絶対休憩するとか、そういう約束は必要でしたね。そして、それぞれの子どもに適した約束を作るにあたっては、子どもがしているゲームの具体的な内容を親が知っているかが大きいと思います。
佐藤:ゲームする際に知っておいた方がいい事を、親子でお互いに話し合えるようにできるといいですよね。親から「一方的にこれはダメ、あれもダメ」じゃなくて、親子双方で「こういうことはして欲しくない」とお互いに言いながら約束を決めることができたらいいのかなって思います。
――ありがとうございました!
お約束メイカーはインタビュー中にも親側の必須対策として「課金対策」もストーリー仕立てで親子の約束を作ることができます。お子さんが好きなゲームは、どういった点がお子さんにとっての「ツボ」なのか、親子で話し合い、約束を作っていきたいですね。
- POINTまとめ
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- LINEは子どものライフライン!使わせないことで、子どもは友達に気を遣うことに
- 子どもにとってゲームは 大切な思い出。ゲーム「なんか」と言わないで
- 「親に心配をかけたくない」という子どもの声に寄り添いたい
- インタビュアー/ライター
石徹白 未亜 - いとしろ みあ。ライター。ネット依存だった経験を持ち、そこからどう折り合いをつけていったかを書籍『節ネット、はじめました』(CCCメディアハウス)として出版。ネット依存に関する講演を全国で行うほか、YouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』、Twitter『デジタルデトックスbot』でデジタルデトックスの今日から始められるアイディアについても発信中。ホームページ いとしろ堂