親子でスマホ・ゲームお約束メーカー
インタビュー
2023年1月26日

「YouTuberになりたい!」子どもを親はどう支える?動画配信の専門校に通うゲーム実況YouTuberが子どもにゲームと勉強を両立させる秘訣をアドバイス!

「子どもが「YouTuberになりたい!」って言い出したどうすればいいのかな?」

「現役のゲーム実況YouTuberに、親がYouTuberを目指すこどもとどう接したらいいのか聞いてきたぞい!」

もくじ
ぼんちゃん プロフィール宮沢八重さんプロフィール
ストリーマー。23歳。静岡県静岡市出身。FPSゲームを中心に様々なゲームコンテンツを配信したり動画投稿をしている。
主に配信場所はTwitch⇒

現役のゲーム実況YouTuberが語る子どもにゲームと勉強を両立させるためのコツとは?

子どもがなりたい職業の上位にYouTuber(ユーチューバー)が入るようになって数年。実際に子どもが「YouTuberになりたい」と言い出したら、親はどうしていいか困りますよね。ゲームとアニメの専門校・バンタンゲームアカデミーeスポーツ学部に通いつつ、すでにプロのゲーム実況YouTuberとして活躍している”ぼんちゃん”さんに、親が子どもにゲームと勉強を両立させためにできるアドバイスについてお話を伺いました。

キラキラしているYouTuberに憧れて

――ぼんちゃんさんはどうしてYouTuberになりたいと思ったのでしょうか?

ぼんちゃん:僕は高校を卒業した後、しばらく社会人をしていたのですが、いろいろなゲーム実況を見ているうちに、キラキラしているYouTuberに憧れるようになりました。

社会に出てからあらためてゲーム実況のYouTuberを目指すことに

――社会に出てから、本格的に目指すようになったんですね。

ぼんちゃん:そうですね。小学生の頃からゲームは好きでしたが、同時にサッカーもやっていて、高校生の頃はゲームから完全に離れていました。高校を卒業した後は、語学留学をする予定でしたが、事情があって留学が取り止めになって就職したんです。社会に出てから目指したので、子どものころからYouTuberになりたかったわけではありません。

――社会人として経験は今の活動に役立っているのでしょうか?

ぼんちゃん:「YouTuberとして上手くいかなくても、別の仕事で生きていける」という安心感を得られたのは大きいですね。小学生だといきなり「好きなゲームのYouTuberになってお金持ちになる!」と言い出す子もいると思いますが、僕は他の仕事をやりながらYouTuberとしての活動を始めるのが良いと思います。

ぼんちゃんインタビュー風景

他の仕事をしながら活動しているYouTuberもたくさんいます

ぼんちゃん:僕の知り合いのYouTuberやプロゲーマーも過去に就職していたり、バイトをしながらYouTuberをしていたりと、他の仕事を経験されています。子どもはどうしてもYouTubeで輝いている配信者の姿だけを見て憧れてしまうと思うので、親が配信者の経歴を調べて、子どもに話してあげるのもいいかもしれません。

YouTuberとして活躍するためには勉強や運動も大事

社会に出てからYouTuberに憧れて、ゲーム実況を始めたぼんちゃんさん。プロのYouTuberとして活躍しているぼんちゃんさんは「YouTuberになるなら、ゲームだけでなく勉強や運動も大事」だと言います。

ゲーム実況には国語力や英語力も必要

ぼんちゃん:ゲーム実況をする上で、勉強や運動は本当に大事です。YouTuberはゲームをしながら、遊んでいる様子を自分で実況しなければなりません。ちゃんと実況するためには語彙力が必要なので、国語の勉強はしたほうが良いし、海外のYouTuberや視聴者と交流するために英語の勉強も役立ちます。

スケジュールの管理ができないと視聴者は増えない

――ゲームばかりしていてもダメなんですね

ぼんちゃん:ちゃんと勉強してないとしゃべれませんからね。あとは運動も大事です。ゲーム実況は座りっぱなしになってしまうので、どうしても運動不足になります。運動不足で体調を崩してしまうと配信もできなくなるので、子どものうちから気をつけたほうがいいですよ。

――ぼんちゃんさんご自身はどうやって体調管理をされているのでしょうか?

ぼんちゃん:僕は毎日必ず30分は散歩をするようにしています。あとは、寝る前に必ずお風呂に入るようにもしています。睡眠も6時間はとるようにしていますね。

――スケジュール管理も大事なんですね。

ぼんちゃん:そうですね。しっかりと自分でスケジュール管理をして、目標を立てて活動していかないと、今はYouTuberとして結果を出すのが難しい時代になっています。定期的に配信して、視聴者と交流しないと視聴者は増えません。

YouTuberとして活躍するためには勉強や運動も大事

子どもが誹謗中傷や炎上騒ぎに巻き込まれないためには

定期的な配信で視聴者と交流しながら配信しているというぼんちゃんさん。YouTuberを目指している子を持つ親は、視聴者との交流で誹謗中傷されたり、不用意な発言で炎上騒ぎになったりしないかが心配だと思います。誹謗中傷への対策や炎上騒ぎを起こさないためのコツをぼんちゃんさんに聞いてみました。

スポーツや学校生活で誹謗中傷に負けないメンタルをつくる

――ぼんちゃんさんは視聴者から誹謗や中傷をされたという経験はありますか?

ぼんちゃん:僕はほとんどないですね。普段から視聴者との交流を大事にしているので、誹謗や中傷をするような人がきてもみんなから無視されますし、僕も気にしないのでそういう人は居づらくなってすぐにどこかへ行ってしまいます。

――「気にしない」とのことですが、子どもだとちょっとした誹謗中傷でも傷ついてしまいますよね……。

ぼんちゃん:なので、僕は小学生のうちからYouTuberになるというのはあまりおすすめしません。僕の場合、サッカーをしていた経験が大きくて、厳しいチームだったので、だいぶメンタルを鍛えられました。おかげで、誹謗や中傷をするようなコメントも気になりません。子どものうちはスポーツをしたり、学校の友だちと遊んだりしながら、コミュニケーション能力やメンタルを鍛えたほうがいいです。

子どもが誹謗中傷や炎上騒ぎに巻き込まれないためには

炎上騒ぎを起こさないためのコミュニケーション能力

――最近はYouTuberの不用意な発言で炎上騒ぎが起きることもありますが、炎上騒ぎについてぼんちゃんさんはどう思われますか?

ぼんちゃん:僕自身、視聴者から「デリカシーがない」と言われることもあります(笑)。それは、視聴者のみなさんと漫才のボケとツッコミみたいな感じで、視聴者がボケたらツッコミを入れるみたいな交流をしているからです。ひとりひとりの視聴者にフレンドリーな対応をすることが大事だと思っているから「デリカシーがない」と言われるような言葉を使うこともあります。でも、明確に越えてはいけないラインというものは設定しています。

――ぼんちゃんさんが設定している「越えてはいけないライン」はどういったものなのでしょうか?

ぼんちゃん:例えば差別的な言葉だったり、一緒にゲームを遊んでいる仲間の悪口だったりですね。こういったことって、学校で友だちと遊んでいる中でも浮かび上がってくる問題だったりしますよね。だから、僕はちゃんと学校に行って、友だちと遊びながら、コミュニケーション能力を身につけておかないとダメだと思います。

子どもが本気でYouTuberを目指しているなら応援してあげよう

「小学生が配信者になることはおすすめしない」とお話してくれたぼんちゃんさん。それでも「YouTubeでゲーム実況をはじめたい!」と子どもが言い出したら、親はどう接すればいいのか、ぼんちゃんさんに聞いてみました。

子どものモチベーションをアップさせることでゲームと勉強を両立させる

ぼんちゃん:実は以前、「プロゲーマーになりたい」と言い出した子どもを持つ親御さんから相談を受けたことがあります。プロゲーマーと配信者ではだいぶ立場が違うので、一概に言えませんが「どうしてもやりたい」ということなら、「やらせてみる」のもアリなんじゃないかと思いました。「自分でやりたいと言ったからには頑張れ!」と子どものモチベーションをアップさせることで、ゲームと勉強の両立もできるようになるんじゃないかなぁと思うんですね。

――YouTubeでの配信を許可して応援する代わりに「勉強もちゃんとしよう」と約束させるということでしょうか?

ぼんちゃん:ただ単に交換条件で約束させるというのは違うと思いますが、ゲーム実況に勉強が役立つことを伝えてあげたり、スポーツや学校も大事だと教えてあげたりはできますよね。勉強が配信者になるために必要なことだと理解してもらい、子どものモチベーションにつなげていくのが良いと思います。

ぼんちゃんインタビュー風景

目標に向かって頑張る姿勢を尊重しよう

――子どもが目標を持つこと自体はいいことですよね。

ぼんちゃん:僕も目標を設定することでYouTuberとして頑張れています。僕の場合は、TwitterなどのSNSで目標を宣言して、みんなに僕が目標に向かって頑張れているか見てもらうようにしているんです。なので、子どもに目標を宣言させるのもいいかもしれませんね。勉強や運動もしながら、その目標に向かってちゃんと頑張っているなら、配信用の機材を買ってあげたりして応援してあげてください。

ゲーム実況で活躍するYouTuberから見た『お約束メイカー』は?

最後に、ガンホーのお約束メイカーについてぼんちゃんさんに感想を伺いました。

本気で応援する代わりに最低限の約束作りを

ぼんちゃん:めちゃくちゃ良いと思います。一番は親御さんにゲームのことを理解してもらうことだと思いますが、子どものころにゲームを遊んでこなかった親御さんがゲームや配信について理解するのは難しいと思います。でも、子どもが本気で頑張っているなら応援してあげて欲しいとも思います。だからこそ、「応援するから最低限の約束は作ろう」ということで、お約束メイカーのようなツールを活用するのは、親にとっても子どもにとってもメリットが大きいと思います。

POINTまとめ
  • YouTuberの多くが他の仕事を経験している
  • ゲーム実況をするためには勉強や運動も必要
  • スポーツで誹謗中傷に負けないメンタルを作る
  • 学校でコミュニケーション能力を磨いて炎上を防ぐ
  • 子どもの目標を尊重して応援してあげよう

POINTを意識して約束を作ってみる

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斎藤ゆうすけインタビュアー/ライター
斎藤 ゆうすけ
さいとう ゆうすけ。ライター・放送作家。大学在学中よりゲームメディアで記事の執筆を行い、現在はテレビやラジオの放送作家として活動。バンタンゲームアカデミーおよび東放学園映画専門学校にて、講師としてゲーム関連の講義も担当しており、バンタンゲームアカデミー高等部eスポーツ専攻ではプロゲーマーを目指す高校生向けにネットリテラシーの講義も行う。活動に関する告知はTwitter『斎藤ゆうすけ(アニゲウォッチャー)』にて発信中。
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