スマホやゲーム機の約束があったとしても、ペナルティがないと守ってくれないんじゃないのかな?
他のご家庭ペナルティの状況を調べてみたゾイ!
子どもに渡しているスマホやゲーム機、最初は約束通りに使っていたものの、こっそり約束を破って使っていた!なんて事もあるのではないでしょうか?今回はそんな時のために、設定しているご家庭も多いであろう「ペナルティ」について、保護者向けアンケートの結果をお伝えします。「ペナルティ」をうまく活用できていないと思っている保護者の方は、参考にしてみてくださいね。
約束を破ったときのペナルティ、どのくらいの家庭が決めている?
ペナルティをそもそも設けているのか、そして実際にペナルティは行われているのかを見ていきましょう。
※当記事のアンケートはガンホー・オンライン・エンターテイメント社が2020年、小学校4年生から中学校3年生のお子さんを持つ保護者に向け実施したものです。
ペナルティの前に、そもそも約束(ルール)を設定している?
そもそも「ペナルティ」は約束を破ったときに課せられる罰則です。約束がなければペナルティもないわけで、まずは、ゲーム利用において約束を設定しているかどうか保護者に聞いてみました。
約束は91%の保護者がある、と回答しており、ほとんどのご家庭ではネット、ゲームの約束があるようです。
約束(ルール)を破ったときのペナルティを設定している?
約束はほとんどの保護者が設定していますが、ペナルティはどうでしょうか。子どもが約束を守らなかった場合の、ペナルティがあるか、ないか尋ねてみました。
ペナルティがあるご家庭は48%、ないご家庭は52%と見事に割れました。結構「約束だけ(ペナルティなし)」のご家庭も多いようですね。
なお、こちらのアンケートは小学校4年生から中学校3年生のお子さんを持つ保護者に聞いていますが、「年齢が上がるほどペナルティを設けている割合が増える(減る)」といった傾向は見られませんでした。
実際どのくらいの家庭が約束を破った時にペナルティを行っている?
さらに、先ほどの「ペナルティがあるか、ないか」という質問に対し「ある」と回答した保護者を対象に、「子どもが約束を守らなかった時に、ペナルティを子どもに行ったか」について聞いてみました。
「ペナルティを行った」が62%、「そもそも約束を守っているのでペナルティを行う機会がない」が32%。「設定したものの、ペナルティを行わなかった」は6%と、かなり少ないことが分かります。
ペナルティを行わない事で発生するデメリット
アンケート結果からは、ペナルティがある場合は9割以上のご家庭でペナルティを行っていることが分かりました。
これはいい傾向ともいえます。というのも、本コラムでは今までさまざまな有識者の方に、ネットやゲームの約束についてお話を伺ってきましたが、兵庫県立大学竹内和雄さんは、約束やペナルティを設定する場合は、それをきちんと運用することを勧めています。決めたけれど機能していない「名ばかり約束、名ばかりペナルティ」では、子供が「約束なんて別に守らなくてもいいものなのだ」と、誤った学習をしてしまうからです。
兵庫県立大学環境人間学部准教授 竹内和雄さんインタビューはこちら
どんなペナルティを子どもに行っているの?
次にどのようなペナルティを子どもに行っているのか見ていきましょう。
ペナルティ内容の主流は「使用禁止」「没収」
まずペナルティが「ある」と回答した保護者に、具体的なペナルティの内容を伺ってみました。
「使用禁止」「携帯没収」と「使わせない系」の二つでほとんどを占めています。「使わせない系」以外のペナルティは少数意見になりますが「使用時間の短縮」「小遣い減額・なし」「制限(約束)を厳しくする」「家事の手伝い」などの回答がありました。スマホやゲーム機に関する約束を破ったのだから、それを使わせない、というのは確かに筋が通っているともいえます。
ペナルティの期間は「決めない」が多い?
先ほどの質問で「使用禁止」「携帯没収」のペナルティを設けている、と回答した保護者に、どのくらいの期間、そのペナルティを行っているか尋ねてみました。
ペナルティの期間を見ると「不明」と「一定期間・しばらく」といった、「はっきり決めていない」ケースが大多数となりました。「状況や様子を見てから、スマホやゲーム機を渡すか判断したい」という保護者の気持ちがあるのだろうと推測されます。
ペナルティってどうやって決めたらいいの?
ペナルティの有無、具体的な内容、期間について触れてきました。こちらは万人に当てはまるような一つの「正解」はなく、お子さんの性格、年齢、利用状況によって異なってくるところだと思いますが、それでも全員に「お勧めしたいこと」があります。親子で話し合って約束やペナルティを決めることです。
親が一方的に決めるのではなく親子で話し合って決める事が重要
兵庫県立大学竹内和雄さんは、「小学校低学年、3年生くらいまでならコラッ!という『しつけ』で済みますけど、4年生くらいになったら『約束』が必要になってきます。しつけから教育に変わっていく時期ですね」と話しています。
兵庫県立大学環境人間学部准教授 竹内和雄さんインタビューはこちら
そして、「しつけ」から「教育」へ変わっていく時期であれば、約束や、それに伴うペナルティの決め方は親からの一方的なものではなく、親子間の「話し合い」で決めることが望まれます。親からの一方的な約束の場合、子どもの利用実態に即していないかもしれませんし、そのような理想論的な約束ですと子ども側も「いかにバレずに約束を破るか」といったことに心血を注ぐことになりかねません。これは約束として機能しているとはとても言えないですよね。
お約束メイカーを使って、約束(ルール)、ペナルティの設定を
そうはいっても「話し合い」なんて大変そう、何から決めていいものやら、という保護者の方にはぜひガンホーの『お約束メイカー』を活用して欲しいです。『お約束メイカー』は課金、長時間利用、マナー、知らない人との接触といった、保護者にとってとても気になる項目についてゲーム感覚でその危険性や、我が家ではどういった約束を作るかまで設定できるシミュレーション型webサイトです。作った約束(ルール)を印刷すればいつでも作った約束を確認できます。ぜひ試してみてくださいね。
- POINTまとめ
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- 子どものネット、ゲームで約束があるご家庭は約9割。ペナルティがあるご家庭は約5割
- 多いペナルティは「没収」「使用禁止」
- ペナルティ期間は決めていないケースが多い
- インタビュアー/ライター
石徹白 未亜 - いとしろ みあ。ライター。ネット依存だった経験を持ち、そこからどう折り合いをつけていったかを書籍『節ネット、はじめました』(CCCメディアハウス)として出版。ネット依存に関する講演を全国で行うほか、YouTube『節ネット、デジタルデトックスチャンネル』、Twitter『デジタルデトックスbot』でデジタルデトックスの今日から始められるアイディアについても発信中。ホームページ いとしろ堂